グアム政府観光局(GVB)によると、9月に入り日本人来島者の動きが活発化している。9月4日まで、1万1370人の日本人が訪問。日によっては1日3000人の到着があったという。8月のピーク時を避けたファミリー層などが動いているとみられ、このペースで推移すると2003年9月は前年並み、好調であった2000年9月と比較しても1桁減程度まで回復すると予測されている。
 10月以降についても、動きは継続しており、地道な活動ながらも継続してきたプロモーションの成果が、徐々にではあるがあらわれてきたのではないか。GVBでは、10月以降キャンペーンを投入することで、さらに加速させたい意向。そこで、光森裕二営業部長に、今後のキャンペーン展開、プロモーション方針などを伺ってみた。

イベントのサポートで団体旅行を喚起

 9月後半から10月・11月にかけて団体旅行が動き始め、1000名、800名といったサイズの団体も入ってきているもよう。2001年9月以来、久々に秋の団体シーズンに動きが出ている。これに合わせてGVBでは、団体旅行促進プログラムとして、「2003グアム団体旅行イベントサポートキャンペーン」を実施している。同キャンペーンは、30名以上で計画されている団体旅行全てが対象となり、滞在中の団体での食事、パーティー、その他イベントの開催費用をGVBがサポートするというもの。最近の団体旅行は、参加者全員が一緒に行うイベントが日程中に取り込まれていることが多いため、旅行者のメリットは大きい。また、今回のキャンペーンは、キャンペーンを利用して需要を開拓できることが特徴とされ、GVBでは、旅行会社と協力して、キャンペーンを利用して営業してもらうことで、これから更に多くの団体旅行を発生させたいとしている。
 また、スポーツ合宿マーケットも好調なもよう。水泳連盟、日本女子ソフトボールチームといったオリンピッククラスの合宿が、アテネオリンピックへ備えるための合宿をグアムで行う予定。そのほか、大学の水泳部、アマチュアのサッカーチームといった合宿も入ってきている。これにより、2004年第1四半期頃には、“スポーツアイランド”としてのグアムが形を整え、具体的な姿をあらわすことになるだろう。GVBでは、これを広く宣伝することで、スポーツ合宿マーケットの定着を図り、さらに大きく育てたい意向だ。
 修学旅行についても、これまでアジア方面を旅行先としていた学校がグアムにシフトしてくるなど動きが出てきている。
 そのほかのマーケットについては、「ターゲット別に一般消費者のモニターを集い、リサーチを行っている」という。光森氏は、「若い女性層、主婦層など、生の消費者の声を集め、そこから“何処を喚起すべきか”を明確にし、キャンペーンの効率を上げる。また、何を要求しているのか、どの部分を刺激すべきかが声から判明することで、キャンペーンがより的確で、ポスター一つをとっても内容をより深いもにすることができる」と語っている。

来年からはグアムの良さをシンプルに伝える

 来年からの展開しついては、「グアムの持つオリジナルな良さをシンプルに出していく」意向だ。「日本からの移動時間が短く、時差がほとんどない。だから短い日程でもゆっくり楽しめる」「自然が豊富」といった良さを、メディア、旅行会社のパンフレットなどを通じて伝えていく。
 その成功例としては、ウエディングが挙げられる。移動時間が少なくて済み、短い日程でもゆっくり楽しめることで、コストを抑えることができ、多くの参列者を呼ぶこともできるなどの良さを生みだした。

高い店頭キャンペーンへの反応

 また、GVBは、旅行会社店内・店頭でのグアム販売のサポートも引き続き行う。2003年に入ってからその一環として、旅行会社の店頭でキャンペーン活動を行った。旅行会社の店頭でのキャンペーンは、これまで全国各地で実施。各地で、スタッフがグアムのパンフレット等を配布した。また、グアムよりミスグアムが来日して、ともにパンフレットを配ることもあり、華やかなキャンペーンとなった。GVBは今後も、この店内・店頭でのキャンペーンを継続していく意向だ。
 光森氏によると、このキャンペーンは、「旅行会社の前でやるのが一つの鍵で、路上で配るというコンシューマーへのダイレクトな働きかけとともに、旅行会社に対してグアムのモチベーションを上げてもらうという、両方の効果を期待した」と語っている。実際、旅行会社から、「沖縄のツアーを求めてきたお客に、沖縄が好調で席が取れなかったため、替わりにグアムを積極的に勧めたケースも報告され、グアムを販売することのモチベーションアップに成功したのではないか。数字を伸ばすためにグアムは利用できることを認知できた」としている。今後は、特に地方からの反応が強いという。なかでも、札幌、仙台、新潟などは、リゾート路線が縮小されることもあり、グアムに対するリゾートとしての期待が高い。限られたデスティネーションを何とかして売らなければいけないことで、旅行会社側に危機感があるとされ、GVBは積極的に支援していく意向だ。
 そのほか、これまでショッピングセンターやデパートのフロアを利用してプロモーション活動を行う、ダイレクト・コンシューマー・プロモーションも実施したが、今後も実施を視野に入れているもよう。光森氏によると、これまでのプロモーションへの反応は、「観光局がデパートでプロモーションを行ったことはあまりないため、よりインパクトがあった」という。



 ANAセールス&ツアーズは、全日空(ANA)の羽田発グアム直行チャーター便を利用して、グアム商品を設定した。設定期間は、8月1日b9月30日の2ヵ月間で、期間中の提供座席数は1万2600席。同社によると、「5月末の商品販売開始時から、順調に滑り出し、現在まで非常に好調に推移している」としており、大ヒットとなった。
 ANAセールス&ツアーズでは、海外主催旅行商品ANAハローツアーをメインに羽田発グアム直行チャーター便利用商品を設定。ファミリー層向けに、ポケットモンスターの「ピカチュー」をメインキャラクターとした「ANA'sピカ夏家族旅行 羽田から行くグアム」を設定。OL層向け、一般客向けには、「TINTIN(タンタン)」をイメージキャラクターに起用した「ANA's 羽田から行くグアム」を設定している。なお、「TINTIN」は、ANA羽田チャーター便のイメージキャラクターとなっている。
 5月末から商品販売を開始。ANAセールス&ツアーズによると、「当初は、SARSの影響で、海外旅行がふるわないなかでの実施で、集客が心配されたが、出だしは好調で、心配はなかった」と語る。特に「ANA'sピカ夏」については、ANAと一緒に宣伝し、マクドナルドのトレイや、ファミリーレストランの端末といった場所での宣伝も効を奏し、反響があったとしている。
 動向については、「シーズナリティの変わり目で動くなど、代金に敏感な層が動いた。特にファミリーは、人数が多いために料金に敏感」とする。8月の設定期間中は、価格訴求の強い日から埋まった」が、「上手く散らばり、93%もの高い消化率を記録した」と語っている。
 9月については、「連休を絡めた日から埋まると思っていたが、平日も好調に動いている」としている。
 ANAセールス&ツアーズでは、羽田発グアム直行チャーター便利用商品がヒットした理由について、「やはり羽田空港へのアクセスの良さが支持された」としている。特に、OL層に関しては、「羽田空港深夜発ということで、会社が終わってから、気軽に出かけられることが評価された」と語っている。
 ファミリー層に関しては、「ファミリー層は料金に敏感なため、成田空港と比較して交通費が安いこと、空港使用料がないことなど、旅行代金以外の追加出費を抑えることができることが支持された」と分析している。
 さらに、グアムが、3時間半で行ける気軽なデスティネーションとして人気があることも根底にある。
 羽田発グアム直行チャーター便利用商品の今後の設定については、「需要があることは判明してており、継続したい」としながらも、チャーター運航枠の関係上、難しいもよう。また、地方発のチャーター便では、「地方発のリゾート需要は大きく、グアムも選択肢の一つで、実施を検討したい」としている。



 グアム・ホテル&レストラン協会は、グアム政府およびグアム政府観光局協賛のもと、クリスマスに向けた恒例のチャリティーイベント「第6回 グアム・ジングルベル・5キロ・ファンラン&ウォーク」を今年も11月29日に開催する。
 このファンラン&ウォークは、参加に年齢制限が無く、タモン湾エリアに設定された5キロのコースをある人は全力で駈け抜け、ある人はマイペースで歩くという、誰でも気軽に参加できるイベント。全員が小さなベルをシューズに結んで走り、スタートと同時にベルの音がグアムの島に鳴り響く光景は、グアムの名物となっている。
 また、毎回クリスマスにちなんだ思い思いのコスチュームを身につける人もおり、素晴らしい仮装には、「ベスト・コスチューム賞」としてトロフィーとメダルが授与される。今年の仮装のテーマは「世界のクリスマス」。クリスマスシーズンを楽しくスタートさせようという陽気なグアムの人々との楽しい交流のチャンスでもある。
 事前申込は、グアム政府観光局公式日本語サイト(www.i-loveguam.com)を通じて行える。事前申込による参加費は、個人1人10ドル、5人までのチームでの参加は45ドル、当日申込の場合は1人20ドル、1チーム55ドルとなっている。
 なお、このイベントによる収益は、乳ガン撲滅のほか、福祉、親善、教育、文化改善を目的とする組織に寄付される。