2002年2月18日

 JATA経営フォーラム2分科会
 流通構造の変化にどう独自で変革するかが鍵

 
13日に実施されたJATA経営フォーラム2002において、第2分科会は「流通構造・販売チャネルはどう変化するか」をテーマとして行われた。同分科会は、モデレーターに小田急トラベルサービス常務取締役の宮本康幸氏が就き、コメンテーターに、高崎満パシフィックツアーシステムズ社長、老田美佐子カンタスオーストラリア航空日本地区旅客営業総支配人、安藤公二楽天(株)トラベル事業部事業部長、国原秀則日本アイラック社長の4名を迎えて行われた。今回のテーマ「流通構造・販売チャネルはどう変化するか」について、モデレーターの宮本氏は、「昨年のフォーラムでは、“変化する流通システム、販売チャネルへいかに対応するか”をテーマとした分科会が行われ、当時は、システムあるいは手法、eビジネスを含めたツールの進展に、JATA会員がどう対応していくか、どう後追いしていくか、どう歩調を合わせるかを論点としていた。しかし、昨年から今年までに、どう対応するかではなく、むしろ自分たちがどう改革し、変化を作り出していくべきかという風に、意識の中に大きな変革があったのではないかと考える」と、今回の分科会の焦点を定めている。
 同分科会では、各コメンテーターがその焦点に対し、自身が現在展開している事業、またはバックボーンでの経験等に沿って、分析、提案などをコメント。この中で、新しい流通構造として登場したITについて、その第一線で展開している楽天の安藤氏は、「インターネットによる販売は、ホームページを立ち上げるなどすれば、後は“自動販売”のように展開できると考える人が多いが、実はその後、ホームページのアップデート、メールマガジンなどによる顧客への多頻度の情報発信、ダイレクトメールなどによるきめ細やかな、いわば“接客”が必要(要旨)」と説明し、インターネットによる販売は自動販売ではなく、“究極の対面販売”であると強調した。そして、これは、接客マインドの面で、これまで旅行業界が培ってきたものとは“異質”ではなく、実は“同質”のもので、仮にITによるチャネルを築くなら、これまでのものを捨てるのではなく、活かすことが成功のポイントとされる。


18日、その他の主なニュース
<トップニュース>
★成田着陸料交渉、第3回目も合意に至らず
 IATAが反対表明、NAA提案と750円/1tの開き
<行政・関連団体>
★JATA経営フォーラム2分科会
 流通構造の変化にどう独自で変革するかが鍵
 コンビニの成功は“購買代理店”の徹底追及
★国土行政は国民の視点で展開、観光を重要視
 国土交通白書、初めてCD-ROM付きに
★航空業界の大型合併で消費者利便低下を懸念
 東京都の婦人団体が公取委に要望書を提出
<旅行関連>
★1月旅行業者倒産件数3件も負債総額109億円に
 ホテル・旅館業者は5件・負債総額59億円
★テロ関連倒産、1月まで12件・負債総額4366億円
<航空関連>
★新滑走路オープン記念キャンペーンを実施
 NAA、クイズに答えてキャデラック当たる
★広島西一札幌、宮崎も開設、事業規模1.5倍に
 J-AIR、ジェット就航記念で1.5万円割引も
★バンコクエアウェイズ、トランスファーデスク2移転
★NCA、ポートランド線を休止
<デスティネーション>
★ブッシュ大統領出演米旅行促進CM、日本で放映
★TIA、米旅行促進企画でトレインジャック実施
★15人以上の団体グループに160$のチェック贈呈
 グアム政観、Visitor Checkキャンペーンを実施
★フロリダ・バケーションガイド、最新版が完成
<ホテル>
★JCHA、12月の全国平均客室稼働率59.5%
<組織・人事>
★ニュージーランド航空社長にラルフ・ノリス氏
■為替市況(15日)

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(c)航空新聞社 2001

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