2001年7月31日

 2000年の実質海外旅行者数1200万人程度で伸悩み
 JTBレポート、2000万人達成には底辺拡大が必要

 2001年の日本人海外旅行者数は、昨年を3.3%程度上回る1840万人前後と史上最高を記録する見込みで、経済状況や為替レート、国際情勢等に極端な変化がない限り、2005年に2000万人前後、2010年には2200万人も達成可能な見通しだが、実際に海外旅行に出掛けている実人数(実質海外旅行者数)はここ数年1100〜1200万人の中で変動しており、2000万人時代を迎えるためには旅行頻度の増加とともに参加者層の底辺拡大が必要――。30日に都内で開催された第6回海外旅行動向シンポジウムで、(財)日本交通公社からこうした見解が示された。2000年の海外旅行者数は、前年を8.9%・約150万人上回る1782万人に達したが、実質海外旅行者数の伸びは「思ったほどでは ない」(小林英俊観光マーケティング部長)のが現状で、年間海外旅行者数が伸びたのは一人当たりの平均旅行回数が増えたことに起因するという。
 また併せて、2000万人時代到来のためには、月別出国者数をさらに平準化し、毎月平均167万人程度まで海外旅行者数を増やすこと、成田をはじめ空港整備の推進による航空路線拡大と座席供給量の増加が実現されること、さらに、熟高年層の伸びに示される『ストック型消費』の急増といった市場構造の変化に対応し、ストック型消費者をさらに開拓していくことが必要で、こうした対応がなされなければ「2000万人達成は簡単にはいかない」(同)との見解を示している。


31日、その他の主なニュース
◎2001年出国者数上半期4.3%増、4〜6月2.4%増
 インバウンドも鈍化、上半期は3.8%増に
◎日本旅行6月実績、海外・国内ともに前年割れ
 海外企画商品・個人旅行プラスも団体16%減に
◎日本旅行東日本営業本部が組織改正でスリム化
 部・課を担当制に、間接部門を現業にシフト
◎日本・フランス航空当局間協議が開催
 成田暫定供用後の輸送力増強に注目
◎観光・航空貨物部会、01―02年度の運動方針
 サービス連合、産業基準確立や組織拡大を課題
◎1―4月の訪比日本人、6.4%減の132098人
◎顧客ロイヤリティ・プログラムの名称など変更
 メリディアン、『メリディアン・モーメンツ』に
◎スターウッドEXPO'01ワークショップ開催
 40数軒のホテルが参加、東京など4都市で
◎バスホテルズがシックス コンチネンツ ホテルズに
◎フィンランド、砕氷船ツアー運行スケジュール
◎JTA、RACが下期国内線運賃を設定
◎第6回首都圏第3空港調査検討会が31日開催
◎為替市況(30日)

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(c)航空新聞社 2001

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