報復合戦による損害は戦争免責、保険金降りず 旅行会社付保の特別補償保険等も支払い対象外 損害保険各社はこのほど、米英のアフガニスタンに対する報復攻撃が10月7日未明に開始されたことを受け、米国等による報復攻撃およびビンラディン氏等による報復テロ行為が“戦争に当たる”と判断、これに伴う損害(傷害)については「戦争危険免責」に該当するため、保険金支払いの対象とはならないとの決定を下した。戦争危険免責が適用されるのは、旅行者自身が任意で加入する海外旅行傷害保険・国内旅行傷害保険のみならず、旅行会社が付保している(1)旅行特別補償保険、(2)旅行事故対策費用保険、(3)旅程保証責任保険、(4)旅行業者賠償責任保険──も含まれており、なおかつ保険各社では、現在旅行中の旅行者についても同様に、保険金支払いの対象とはならないと旅行会社に通知したことから、非常に重大な問題となっている。 保険各社では、(1)米国および戦闘参加を目的とした軍隊(自衛隊は除く)を派遣するその他の国による報復攻撃、(2)ビンラディン氏やアフガニスタンによる米国等の国内での報復テロ行為、(3)米国等の国外でも、米国等を離発着する航空機や米国等に本社がある航空会社の航空機に対する報復テロ行為、(4)米国等以外の国で発生した報復テロ行為──の4項目を、保険約款第3条に定める「戦争、外国の武力行使またはその他これらに類似の事変」に該当すると判断。これらによって発生した損害(傷害)については、戦争危険免責に当たるとして、保険金支払いの対象外であると 説明している。 これはつまり、米国等による報復攻撃は別としても、報復テロ行為については、いかなる国や地域で実施されようとも、これによって発生した損害については保険金を支払わないということになる。このため旅行者は、海外旅行や国内旅行に行くために、自宅を出発、国内で移動中、空港、飛行中の航空機、目的地などで「報復テロ行為」に遭遇し損害を被っても、海外旅行傷害保険から保険金を受け取ることができなくなるばかりでなく、主催旅行や企画手配旅行の場合に通常支払われる死亡補償金等についても、受け取ることができなくなる可能性が出てきたことになる。 |
12日、その他の主なニュース
|
<行政・関連団体> ★JATAと全旅協、沖縄修旅へ影響拡大で要望書 文部科学省に対し指導文書の慎重な取扱求める ★TIA、米国旅行需要喚起キャンペーンを検討 TVCMや新聞広告で一般消費者にアピール ★ASTA、テロ事件以降の旅行会社への影響発表 大統領に向けた書簡で40億ドルの支援を要請 <旅行会社> ★東急観光が海外ウェディングを強化 ★JAS SKI&SNOWBOARD 2002発売、熟年狙う <航空会社> ★コンチネンタル、特別ペア運賃を発表 グアム・サイパン向け、2人で5万円から ★JAL、成田一大連線を11月中に週1便増便 テロによる路便計画変更で韓国線増便に続き ★NWA、チケット料金の10%テロ被害者に寄付 ★AFR/THT、タヒチ・インターラインツアー実施 ★ADO、1000万円の第三者割当増資を実施 <Eトラベル> ★「一休.com」が2001年度第2四半期黒字に ★旅の窓口がドコモAOLと提携、HP上で予約可能 <出入国統計> ★8月の訪韓日本人、10%増の22.7万人 ★テロ事件発生後、日本人ハワイ訪問者約50%減 ★ニューカレドニア、7月の日本人訪問者1923人 ★フィジー、8月の日本人訪問者数2663人 ★8月の日本人マカオ訪問者数、8.3%増の1.3万人 <デスティネーション> ★“See You in Hawaii Campaign”セミナー開催 <ホテル> ★メリディアン、ユニークなディスカウント実施 ★メリディアンの「ウィンター・パスポート」 ニッコー・ホテルズも40軒参加 ★マリオット、ポルトガルに初のホテルオープン ■為替市況(11日) |