2002年1月28日

 JTB3月期決算、舩山社長「収支プラスで配当を」
 春先に回復基調、夏場に前年比プラスに

 
JTBグループは1月24日、都内ホテルで恒例の新春経営講演会を開催し、挨拶に立った舩山龍二社長は2001年度の業績について、「昨年9月のテロ事件以降、10、11月 は需要が下がり、12月は回復基調だが、失った額は大きく“絶句”と表現するしかな い。9月から3月の下半期の見通しは個人旅行で30%、団体旅行で70%、パッケージで50%は下がり、決算は厳しい状況になる。ただ、修学旅行は国内にシフトしてお り、最後の最後まで顧客を逃がさないように3月末まで頑張っていかないと、最終的に経常ベースでプラスにはならないだろう。ここ2カ月を踏ん張り、収支をプラスにして配当したい」と述べ、あくまで黒字決算目指すことを明らかにした。
 また、2002年度の見通しについて、「先にJTBが発表した旅行動向では総旅行が99.7%、国内旅行が99.5%、海外旅行が102.7%の伸びを予測、伸び率は期待できないが、インバウンドは500万人以上に達する。問題は景気動向で、依然デフレスパイラスの状況で、株価は上がらず、金融・雇用不安が増大している。JTB支店長の短観予測では、1月はマイナス42だった。昨年10月のマイナス88からは改善されたが、依然マイナスで、それでも4月はマイナス7、6月はプラス32と予測しており、夏場からは回復するのではないか」と述べた。
 JTBは2002年度から新たな新計画を策定するが、これについて舩山社長は「新計画でJTBは信頼とナンバー1企業を目指す。CSも変更し、専門旅行業として創造的旅行会社の構築を目標とする。今年は創立90周年を迎えるが、先輩諸氏は幾多の困難を乗 り越えて今日のJTBの基盤をつくった。その精神は社内に流れており、これを受け継ぎ、変化に挑戦していきたい。そのためにキャンペーンも展開し、とくにさらなる国 内旅行の活性化を目指し、観光の促進に寄与していく」と意気込みを述べた。
 また、講演した劉桂香中国国際旅行総社日本二部長(元東京駐在中国国家観光局首席代表)は、中国からの訪日観光旅行について、中国人のうち「4億人のビジネスチャンスがある」とインバウンドのすそ野の広さを指摘するとともに、「JTBが中国を宣伝、セールスをしている。JTBが動き、JTBが井戸を掘っていることを中国は忘れない。JTBは人も派遣している。JTBは(インバウンドの)資格を持っている。JTBは “龍の頭”であり、観光でも龍の頭が動くと、しっぽまで動く。必ずいい結果は得られる。セールスにインバウンドとアウトバウンドを結合すればいい」と提言した。


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<組織・人事>
★事務所移転 地中海クラブ
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(c)航空新聞社 2001

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