2002年1月29日

 テロ克服し2002年日本人観光客10万人突破目標
 トルコ・シヤハン観光相「日本市場を重要視」

 
【イスタンブール発=前出記者】トルコ共和国のムスタファ・シヤハン観光相は24日、トルコの首都アンカラにおいて、日本のメディアに対し会見を行った。トルコにおいて日本マーケットは、99年から2000年には日本人観光客が32%増えるなど、「非常に重要で有望なマーケット(シヤハン氏)」として認識されており、2001年においても、9月のテロ事件までは対2000年比で40%増のペースで推移していた。9月11日以降は、テロ事件による影響、中でも外務省から危険度2に指定されたことにより(11月に緩和)ダメージを受け、2001年の数字は2%減少してしまった。しかし、今後については、「日本のマーケットは高いポテンシャルを有すると考え、非常に前 向きに捉えている」としている。その理由としてシヤハン氏は、「旅行において、主 にバカンスのみを目的とする欧米の観光客に比べ、日本人は歴史や文化、自然に興味を抱き、それらを目的とする。トルコは、文化、歴史、自然が豊富な国であり、日本人の満足できるものを提供できるため」とし、「2002年は、日本人観光客10万人突破を目標としている」と語った。

 来年の日本トルコイヤーに向け今年はPR強化

 このために、トルコ観光省では、2002年日本においてトルコのPR強化につとめるという。具体的には、「広告PR、イベントなどを実施していく」とする。また、これまで日本におけるトルコのPRは、トルコ全体を一度にPRするものであったが、今回からは、「地域別にトルコをPRする。例えば、地中海地方の場合、豊富なローマ時代の遺跡を取り上げ、ローマ文明にフォーカスしてPRするなど、各地方のハイライトを挙げ ながら、それぞれをPRする」としている。中でも注目されるのが、今まであまり知られていなかったトルコ東部の観光についてで、ノアの箱船で有名なアララット山や、日本では殆ど知られていない「コマゲネ帝国」の遺跡など歴史的な面を紹介して、需要を掘り起こしていく考えだ。歴史、文化以外でも、「トレッキング、ハイキング、ラフティングなどのポテンシャルがある面をアピールする」ことで、商品の素材として利用してもらうことを期待している 
 さらにこのほど、日本において2003年が「トルコイヤー」となることが決まった。 シヤハン氏によると、トルコでは、2003年に向けて、文化省、外務省、トルコの旅行 業協会、ホテル協会などとの協力のもと、準備を進めているもようで、具体的には、「まず、トルコイヤーのウェブサイトを作り、サイト上でトルコのプロモーションを行う他、2003年のイベントスケジュールを掲載する」としている。また、目玉のイベ ントとしては、「アナトリア文明展覧会」が計画されており、アナトリア1万年の歴史を日本に紹介する。また、手工芸品やトルコ料理の紹介も予定されている。シヤハン氏は、これら2003年のイベントを通じて、「トルコと日本の友好が深まることを期待し、今後の観光発展につなげたい」と語っている。


29日、その他の主なニュース
<行政・関連団体>
★日本でもエア・マーシャル導入を検討
 航空局、国家公安委・警察庁などと協議を開始
★安全情報交換のメカニズム検討などで合意
 ASEAN+3観光大臣会合で共同声明発表
★第7回首都圏第三空港調査検討会を30日開催
 羽田再拡張の基本方針決定など協議
<旅行関連>
★米旅行需要回復に一役−名鉄観光OBが渡米
<航空関連>
★DOT、AAL/BAWアライアンスを条件付き仮認可
 ヒースロー発着枠224本の拠出要求、AA/BA拒否
 AAL/BAW、「発着枠開放は高すぎる代償」
 「歓迎」「反対」―米英他社の反応はまちまち
 各社北大西洋市場での立場が大きく左右
 UAL/BMAアライアンスも条件付きで認可
★ANA、02年度上期太平洋・欧州線GET運賃申請
 「早割GET28」でLA行き4万6000円から
★ANA、2002年度上期国内線運賃を設定
 「超割」は昨年より6日増の33日間に
★JAL-G、4〜5月の特売りきっぷ運賃届け出
 羽田一伊丹線に“曜日別”運賃を設定
<出入国統計>
★2001年日本人香港訪問者数、3.3%減の133万人
★2001年日本人ハワイ訪問者、17%減の150万人
<デスティネーション>
★アレキサンドリア図書館の現代版が開館
<組織・人事>
★人事異動、エールフランス
■為替市況(28日)

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(c)航空新聞社 2001

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