近ツーと日旅、2003年合併を解消、今日会見 テロ後の業績悪化、「対等合併」で主導権争い 近畿日本ツーリストと日本旅行の両社は合併を解消することを固め、2月4日にそれぞれ臨時取締役会を開催し、正式に発表する。両社合併の「延期」は、2月1日に 一部の新聞で報道された。この時点で近ツーは「『延期』の決定はしていないが、様 々な可能性を検討している」、また、日旅は「4社(近ツー、日旅、JR西日本、近畿日本鉄道)は統合に向けて懸命の努力をしており、一部報道にあるような『延期』は 決定されてものではない」とコメントしたが、結果的に合併を解消する方針を固めていた。 4社は昨年1月、近ツーと日旅が2003年1月に「対等」合併すると正式に発表、両社に統合準備委員会をつくるとともに、合併に向けての準備会社「旅企画」まで設立した。そのために、両社は2002年12月決算までに累積赤字を解消するとし、とくに100億円以上の累損を抱える近ツーは今期と来期が累損解消の正念場だった。 昨年1月時点で、近ツーの累損解消は疑問視されていたが、最終的には親会社近鉄の財政支援による減資・増資、または資本金準備金の取り崩しなどの財務的手段を用 いることも検討されていた。 しかし、昨年9月の米国テロ事件により、近ツーは2001年12月期の単年度黒字予想を連結当期赤字16億円、単体当期黒字6億円に下方修正した。累積損失は連結で52億 円、単体で147億円が残る。一方、非上場の日旅もテロ後の影響を見れば、2001年12月期決算は非常に厳しいものになると予想される。 |
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