WTO発表、2001年海外旅行は前年比1.3%減 テロの影響色濃く、1982年以来のマイナス成長 世界観光機関(WTO)発表による2001年の海外旅行者数が、前年比1.3%減の6億8900万人となった。9月の米国同時多発テロ事件や主要マーケットにおける経済減速が大きく影響、1982年以来のマイナス成長となった。 減少の要因について、WTO事務局長フランチェスコ・フランジアーリ氏は「9月11日 の悲劇的な出来事が、世界のあらゆるエリアの観光産業に影響を与えてしまった。しかし、この事件以前の今年1月から8月までの間でも、ドイツや日本、米国などからのアウトバンドの伸びが既に鈍化していた」と述べた。 テロ事件前後の推移を見ると、2001年1月から8月までの数字は、昨年同期比3%増。しかし、この数字は過去10年の平均伸び率4.3%増を下回っている。また、テロ事件の起きた9月以降の4ヶ月間では、11%減となり、各地域で旅行者数の減少が見られた(アフリカ:3.5%減、南北アメリカ:24%減、東アジア・太平洋:10%減、ヨーロッパ:30%減、南アジア:24%減)。 2001年における世界全体の海外旅行者数の減少は、実に1982年(0.4%減)振り。 ちなみに湾岸戦争のあった1991年は1.2%で微増となっている。 今後の回復傾向についてだが、フランジアーリ氏は「9-11月は、海外旅行にとって大惨事となったが、12月に関しては幾分悪くない兆候が現れており、海外旅行から国 内旅行にシフトする動きも見られなくなりつつある」と述べた。WTOでは、本格的な回復時期が2002年後半になると予測、フランジアーリ氏は「春のイースター休暇、夏季休暇時期には積極的な動きになる、世界経済の動向が今後は海外旅行を左右するだ ろう」と述べている。 |
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