近ツー連結決算、期首予測上回る26億円の当期黒字 経常赤字5億円も退職金規定改定で特別利益73億円 近畿日本ツーリストは2月26日、2001年12月期連結決算を発表した。それによると、営業収益は前期比3.7%減の1192億2100万円と小幅な減にとどめたものの、営業利益は99.1%減の4300万円と大幅に落ち込み、経常損失5億3400万円を計上、98年12月期以来、3期ぶりに経常赤字となった。しかし、当期ベースでは日本旅行との合併に向けて退職金規程を改定したことによる過去勤務債務償却益73億8700万円を含む特別利益が88億9700万円と、特別損失の倍以上発生、この結果、当期純損益は23億3900万円の黒字だった。 同社は昨年12月に2001年12月期の連結業績を営業収益1180億円、経常損失16億円、当期利益利益6億円の下方修正を発表したが、予想以上にテロからの回復が早かったことと、海外からのシフトを含めて国内旅行が伸びたことで、経常赤字は縮小され、当期純利益に至っては、期首の予想の18億円をも上回った。これにより、累積損失は前期の39億2300万円から26億2500万円に減額、2年間で半分以下に圧縮された。皮肉にも、日本旅行との合併に向けた施策が決算上は効果を現したことになる。 営業収益を部門別にみると、旅行業が1015億1800万円、ホテル業が39億6300万円、その他事業が137億3800万円、営業損益は旅行業が2600万円の黒字、ホテル業が3億6100万円の赤字、その他事業が17億2600万円の黒字となっている。 2002年12月通期の連結業績予想は、営業収益1%増の1200億円、営業利益、経常利益各24億円、当期純利益2.6%増の6億円を見込んでいる。 |
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