富山空港、発着枠拡大に地元がゴーサイン JALの乗り入れ決定、全日空独占路線崩れる 富山県はこのほど、地元自治会と富山空港の発着枠を現在の1日12便から15便へ拡大することで合意した。これを受けて、県と地元は3月中にも協定を締結する予定で、これによって日本航空(JAL)の富山空港乗り入れが最終決定した。来月早々にはJAL乗り入れに伴うターミナルビルの改修工事が始まる見通しで、仮設ではあるがカウンターも設置される予定。富山空港は、国内線は中日本エアラインの1便を除い ては全日空グループのみとなっており、特に羽田線は利用率が平均7割と需要が高いことからも、JALにとって「入りたくて仕方がなかった」(同社幹部)空港だ。今後、日本エアシステムとの経営統合を控えて、全日空の単独運航路線に参入することを表明していることからも、今回の乗り入れ決定はJALにとって大きな意味を持つとされている。 地方空港で発着枠が設けられている空港は珍しいが、富山空港の場合は市街地に近いことから、昭和55年に県と地元が基本協定を締結し、1日あたりの発着枠を12便を上限とすることで合意していたという経緯があった。現在1日12便の発着枠のうち、 関西一富山線が運休したため1便は未使用となっているが、JALが羽田空港の発着枠の拡大に伴い、羽田─富山線の開設を県に打診したことから、昨年秋から県と地元自治会は、発着枠の拡大について協議を進めており、これが約半年でようやく合意に至ったもの。地元は、枠拡大の条件として、騒音調査地点を従来の4カ所から増やすことや道路交通網の整備等を求めており、これに県が「誠意を持って対応する」と回答したため、合意に至った。 |
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