2002年3月19日

 台湾の頼観光局副局長と嚴観光協会会長が来日
 日本人客100万人へ向けて展望、施策を語る

 
台湾よりこのほど、交通部観光局の頼瑟珍副局長と、台湾観光協会の嚴長壽会長が来日した。そこで本紙は両氏にインタビューを行い、2002年の日本人へ向けた観光プ ロモーションについて等を伺ってみた。
 台湾ではここ数年来、日本人訪問者100万人突破を目標に観光プロモーション活動を行ってきている。2001年は、第3四半期までほぼ毎月2桁増のペースで推移し、目標突破は確実とされていたが、10月以降の減少により、惜しくも100万人突破はならなかった。しかし、嚴氏は「日本人旅行者は、10月以降は減少したといっても、対2000年比6%増、過去最高の97万人を記録しているわけで、これからも重要なマーケットであることにはかわりない」としている。そして両氏ともに、「今年こそは日本人訪問者数100万人突破を達成したい」と語っている。
 このため台湾側では、100万人達成へ向けたキャンペーンを大々的に展開する。具体的には、「日本人100万人目のお客に“100万円”をプレゼントする(頼副局長)」 というものだ。さらに頼氏によると、「出来れば、2002年12月に達成するのではなく、9−10月、遅くても11月中に達成したい。このため50万人目から10万人目毎に、航空券、食事、宿泊などがセットとなったツアークーポンなどのプレゼントを贈呈していく計画」で、さらには100万人前後の500人づつ計1000人に、埔里産のオーダーメイド「特別記念紹興酒」の贈呈も行われる予定だ。
 そして、100万人突破へ向けて重要な鍵となるのが、「4月からの成田−台湾線の増便で、台湾側では大いに期待している(嚴氏)」。さらに嚴会長によると「台湾の観光・旅行業界は、2001年9月以降苦しい状況が続いたが、ここにきて好転を始めてい る」といい、増便という風に上手く乗ることで、さらに進んで行きたいようだ。また 嚴氏は、「南部への観光誘致という点では、ノースウェスト航空による成田−高雄直行便就航は大きな利点となり、期待をしている」という。また、航空面では、「日本各地からのチャーター便実施に期待がかかる(頼氏)」とする。なお、チャーターでは特に、花蓮空港へのチャーター実施が注目されており、頼氏によれば「昨年の国際チャーター便就航解禁から、CIQ設備も完全に整えている。今年も、タビックスが用 機者となり、マンダリン航空により仙台などからチャーターが実施される予定だが、 将来的な国際空港化へ向けた実績づくりという点で、是非とも成功させたい」と語る。なお、国際化へ向けた整備は、「2003年の完成に向け、順調に進んでいる(頼氏)」という。
 また、頼氏によれば、「5月14日と15日に台北にて、日本のプロ野球公式戦(ダイエー対オリックス)が初めて開催されることもあり、これを切っ掛けにスポーツ交流を盛んにしたい」という。さらには、スポーツの交流を通して特に若者同士の交流に つながることを期待している。さらに、修学旅行の誘致も、「2年前から積極的に行い、現地学校側の交流受入体制も整ってきた、が、引き続き行っていく(頼氏)」とし、今年は、各都道府県の教育委員会に働きかけて公立学校の修学旅行誘致も積極的 に行う意向だ。
 国内の観光地整備については、日月潭と阿里山など10ヵ所で整備が進んでいる。特 に日月潭では、「2月に5つ星の高級リゾート“ラ・ルー”がオープンし、質の高いリゾート地としての開発が始まっており、日本人観光客の訪問が期待されている(頼氏)」とし、さらに、「温泉も、これまでのように地元住民だけを対象としたものから、日本人も楽しめる設備を整えつつある。台湾の業者も、日本人の温泉好きは十分 認識しており、日本人に合う施設を造設するため、日本の温泉地に見学に来るなど研究をしている、日本人観光客誘致への一つのアピールポイントとしていく(頼氏)」 としている。


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