価格・サービス・ターミナルで勝負に挑む 4月成田―JFK線就航のAALクニップ日本支社長 「価格とサービス、ターミナル施設が大きな強みだ」―4月20日より成田―ニューヨーク(JFK空港)線の運航を開始するアメリカン航空(AAL)日本支社長ナンシー・クニップ氏は本紙の取材に対し、3点の強みを挙げ、新マーケットとなる同路線の成功に自信を示した。 JFKへの就航は、同社がかねてより目指していた目標。4月18日の成田空港暫定滑走路供用開始を機に念願の就航実現となる。ただし、成田―ニューヨーク線は、日系2社と米系3社が運航する競合路線。昨年4月に就航したデルタ航空(DAL)は、米国同時多発テロ事件の影響により、撤退を余儀なくされた。今回、敢えて参入する同社だが、クニップ氏は「当社には3つの強みがある。価格とサービス、ターミナル施設の 3点だ」と述べ、AALの優位性を強調した。 価格に関しては、旅行会社と組んだ他社にはない特別価格の提供を行う方針。既に旅行会社店頭には、同社便利用の特別パッケージ商品のパンフレットが並んでいる。 クニップ氏は「キーとなる旅行会社パートナーと組み、魅力的な価格設定を行った」と述べている。レジャー客以外にも、ビジネス客をターゲットにした価格設定も現在検討中だ。 またサービス面に関しては、「More Room」プロジェクトを挙げ、ファーストからエコノミーまで全てのクラスでグレードアップされたサービスをアピール。「エコノミークラスでは、座席間隔が広くなり、個人用モニターやPC電源を搭載した新デザインシートを導入した。ビジネスクラスでもシートピッチを60インチ(約152.4センチ)に拡大、最新のテクノロジーを完備している。ファーストクラスでは、フルフラットになるシートが自慢。オンデマンドのビデオサービスもある」とのことで、プロダクトの魅力を強調した。 さらにターミナル施設では、現在進行中の同社JFK空港ターミナル新設計画について触れ、「総工費10億ドル以上をかけた新ターミナルは年間1400万人、1時間で2400人以上の国際線到着客に対応可能な一大ターミナルとなる。JFKでも最大規模のターミナルとなる予定だ」と述べた。同社では、JFK空港をハブとして位置づけてお り、米東海岸各都市やカリブ海、ラテンアメリカへのゲートウェイとしても、アピー ルしていきたい考え。同社では、ラテンアメリカへの乗り継ぎ客を月に2000人強と見込んでいる。 この他、同社ではニューヨークCVB(NYC&Company)との協力で、旅行業界向けの視察教育旅行を実施する計画。さらにラジオ局や劇場、レストランなどで行われるニューヨークに関連したイベントへのタイアップも検討している。こちらは首都圏を中心に全国で展開したい考えだ。 前述の3点の強みを活かし、各種プロモーションを行うことで、同社ではニューヨークへの需要回復を積極的に進める構え。また全社的に見ても、昨年9月の米国同時多発テロ事件以降、座席供給量を削減していた同社のテロ後初の本格的な新路線とな るだけに、期待は大きい。 |
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