2002年4月3日

 KAL、羽田―金浦W杯チャーターを74往復運航
 特例措置でエアオン販売可能に、日本側は近ツー

 
既報の通り、大韓航空(KAL)がワールドカップ・サッカー開催期間中に羽田―金浦間のチャーター便を運航する。同社では、大会関係者や観戦者輸送に充てる方針で、販売に関しては、近畿日本ツーリストと韓国にあるKAL系の韓進観光の2社が行 う。なお、今回のチャーター便は、国土交通省航空局の特例措置として、航空券のみの販売(エアオン)が認められる「ワールドカップ・スペシャルイベントチャーター」扱いとなる。
 チャーター便の運航期間は、5月29日から6月30日まで。KALでは計148本・74往復を申請、1日あたり2-3往復の運航となり、定期便に近い運用となる。運航時間帯は、羽田発が昼前後に1-3本、羽田着が昼と夜にそれぞれ1-2本となる。使用機材はボーイングB737-800型機(160席)の予定。近ツーと韓進観光という日韓の双方の旅行会社が販売を行うため、双方向の輸送がベースとなる。ワールドカップ期間中の需要予測が一部で予測しづらいとの声があるが、KAL側では「需要を見越しての申請」(KAL広報)とあくまでも前向きな姿勢を示している。
 今回のチャーター便は、ワールドカップ・サッカーの関係者・観戦者輸送が目的。そのため、通常のITCチャーターではなく「ワールドカップ・スペシャルイベントチャーター」の扱いとなる。同チャーターは、国土交通省航空局がワールドカップ期間 中の日韓間の輸送力を確保するため、5月25日から7月6日までの期間限定で実施を許可したもの。ITCチャーターの場合、航空機と地上手配を行った上で包括旅行として 販売することが義務づけられているが、「ワールドカップ・スペシャルイベントチャーター」の場合、輸送部分のみを個札で販売することも可能だ。ただし、同チャーターの搭乗者はワールドカップ・サッカー大会のスタッフ、選手、観客など、関係者に限られており、一般観光客を同チャーターで運ぶことはできない。航空局では、同チャーターについて、「ITCチャーターとは別の枠組みである」と説明している。
 今回特例措置として、航空券のみの販売が認められるため、旅行会社側でもエアオン販売を中心とした販売形態になることが予想される。観戦チケットを組み合わせた旅行商品が事実上不可能な点もその要因のひとつ。日本側の販売を引き受ける近ツーでは現在検討中としながらも「ホテルを付ける話も出ているが、エアオンの方向になるのでは」と述べている。一方、KALが直接航空券販売を行わないのは、今回の運航があくまでも旅行会社貸し切りのチャーター便として位置づけられているのに加え、仮に直販した場合、定期便の値段設定の規制を受ける可能性があるため。旅行会社による販売であれば、運賃設定枠組み外の思い切った設定も可能だ。なお、航空券価格に関しては、成田―仁川間の定期便より低めの設定となる。


3日、その他の主なニュース
<行政・関連団体>
★JATA、米谷業務部長が事務局次長兼務に
★JNTOサイト、1月のアクセス数が過去最高に
 計10言語までの多言語化や機能拡大も計画
★平成14年度の通訳案内業試験の実施概要決定
<旅行関連>
★タビックス01年12月期、赤字決算も損失処理
 02年は創立40周年、収益向上へ店舗展開見直し
★トラベラーズTVのHPがリニューアル
  航空券・ホテルの検索・予約サービス開始
★春闘、新潟日報旅行社が賃上げ3193円で合意
<航空関連>
★ミアット・モンゴル航空、成田線就航
 通年運航を計画、モンゴルへの需要増を見込む
 観光客増に向けて旅行会社との協力を重視
 関空発は臨時便、新鋭機導入後はチャーターも
★HDA、好調な旅行実績背景に中国線増強
<出入国統計>
★2月の日本人シンガ訪問、31.8%減の4.9万人
★2月の訪豪日本人者、7.3%減の5.9万人
<デスティネーション>
★台湾地震情報、観光地・交通は平常通り
★HKTB、首都圏周辺部でセミナー開催
 CPA成田増便に合わせ、周辺部の需要喚起図る
★香港、夏に「世紀の大バーゲンセール」開催
 HKTBがバックアップ、専用カードでWディスカウント
<ホテル>
★アストン、ホノルルシティライトキャンペーン
<組織・人事>
★西日本セールス・マネージャーに横田氏就任
 GVB大阪オフィス、西日本地区業務拡張の一環
★事務所移転 ツーリストインフォセンター東京
★人事異動 阪急交通社(4月1日付)
■為替市況(2日)

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(c)航空新聞社 2001

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