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2003年5月8日(速報)

 外務省、台湾を「渡航の是非検討」に引き上げ
 SARS感染者増加、旅行各社が主催旅行を中止

 
外務省は5月8日、台湾に対して発出していた危険情報「十分注意してください」を「渡航の是非を検討してください」に引き上げた。ただ、今回は香港、中国に発出した時の「不要不急の渡航については延期をおすすめします」は付加されておらず、主催旅行の催行については旅行各社の対応はより独自判断となる。
 台湾は重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染者数(可能性例)が4月23日時点では66名だったのが、その後増え続け、5月2日時点で100名、5月7日時点で125名に達している。5月7日の台湾当局による発表によると、可能性例、疑い例、未確定症例の合計は、疑い例の213名を含む791名に上っているほか、自宅隔離現在数6717名となっており、外務省は台湾で、今後さらに感染が拡大する潜在性を有しているとしている。
 台湾は日本と地理的にも近く、発生場所は当初医療機関にほぼ限定されていたが、その後、日本人がよく立ち寄る場所を含め、不特定多数の人が集まる場所では感染の疑いがある者が出始めるなど、危険地域が特定できない状況になっている。
 これを受けて、旅行各社が8日午前から台湾についての対応に入った。
■JTB
 5月8日〜28日出発分(21日間)まで主催旅行の催行を中止する。また、香港、中国(北京市・広東省・山西省)滞在の主催旅行も5月28日出発分まで中止を延長する。5月29日出発以降の対応については22日に決定する。
■近畿日本ツーリスト
 5月8日〜28日出発分(21日間)まで主催旅行の催行を中止する。また、北京、広東省、香港、山西省についても5月28日出発分まで催行中止期間を延長する。29日以降出発分の取扱いについては5月22日に決定する予定。
■日本旅行
 5月8日〜28日出発分(21日間)までの主催旅行の催行を中止する。29日出発以降の対応については22日頃に決定する。
■HIS
 5月8日〜17日出発分(10日間)まで主催旅行の催行を中止する。台湾に発出された危険情報には、香港、中国と違い「不要不急の渡航については延期をおすすめします」が付加されていないこともあり、まず10日間の主催中止を決め、13日を目途にその後の方針を決定する。
■阪急交通社
 5月8日〜21日出発分(14日間)まで主催旅行の催行を中止する。北京市、広東省、山西省も5月21日出発分まで主催旅行の中止を延長する。
■アジア旅行開発
 5月8日〜28日出発分(21日間)までの主催旅行の催行を中止する。29日出発分以降の対応については22日に決定する。


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(c)航空新聞社 2003

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