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2007年5月1日特別号

 日中国交回復35周年で9〜10月に1万人訪日団来訪へ
 2万人訪中団に専用入国ゲート、人民宅の家庭訪問も

 【貴州省貴陽=印南有理】訪中している二階俊博自民党国会対策委員長、伊藤忠彦自民党青年局次長、丸山博国土交通省顧問、富田昌宏在重慶総領事および旅行・航空業界のトップら30名超の代表団は4月30日、貴州省貴陽市で王志発中国国家旅游局副局長らと会談し、中国側は、9〜10月にかけて1万人規模の訪日代表団を派遣する方針を表明した。また、日本からの2万人訪中団を受け入れるため、日本から直行便の就航する19都市の各空港に、訪中団の専用入国ゲートを準備するとともに、19都市で中国人民および農民宅で家庭訪問を受け入れる企画を準備中であることを明らかにした。
さらに、19都市では訪中団の歓迎式典が行われる予定だが、会談で日本側は、集中派遣期間である夏に間に合わせるためには、一般観光客のツアー募集を少なくとも5月下旬には開始する必要があるとし、歓迎式典の日程を早急に決定するよう中国側に強く要望、これに対して王副局長は、「できるだけ早く具体化する」と約束した。
 今回の会談は、当初、邵キ偉中国国家旅游局長との間で行われる予定だったが、邵局長の体調不良により急遽、王副局長が出席することとなったもの。最大の焦点は、日中国交正常化35周年を受けた相互交流事業の細部を詰めることであり、冒頭、二階氏は、「35周年交流事業について、恐らく日中間で公式に話し合う最後の機会になるのではないか」として、「この辺で神輿を建てて、交流事業の内容を具体化していかなければならない。その意味で、今回の会談は大変重要だ」との見解を示した。二階氏は冬柴鐵三国交相の親書を王副局長に手渡した。
 王副局長は、まず、2万人訪中団について、先の温家宝中国首相の訪日時に安部晋三首相との間で交わされた共同声明にも盛り込まれた点で、「中日交流の重要な内容の一つであり、これを契機に中日友好がさらに深まることからも大変意義深く、邵局長も大変感謝している」とした上で、「中国国家旅游局はその内容について、非常に真面目に企画している段階」にあると説明した。
 その上で、中国側が検討している具体的な内容として、(1)19都市を訪問する各1000名規模の訪中団向けの歓迎式典を開催する、(2)19都市の空港内で、訪中団専用の入国ゲートを設ける、(3)訪中団参加者が19都市内で中国人民や農民宅の家庭訪問を行う企画を実施する――計画だとし、「各地方ごとに特色ある交流内容を検討している」と述べた。また、2万人訪中団受入のための専門部門も設置したとして、日本側との意見交換を行う窓口として機能させる考えを示した。
 さらに、相互交流の観点から、中国側としては9〜10月にかけて、1万人規模の訪日代表団を派遣することを予定しているとし、訪日団は、中国から日本への直行便のある17都市と友好姉妹都市提携のある都市を中心に組織する考えを表明、「訪日団に対する日本側の接待をお願いしたい」と日本側に要請した。

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